[ 気分はもう革命★第1夜 :さくら漫才]
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怒りに揺れる民衆広場に、ついにメテオ姫が引き立てられる時が来た。
後ろ手に縛られ、右の頬に打たれた跡を残しながら彼女の美しさは毫も損なわれず、
その瞳は蒙昧な糞虫の群れをあくまでも冷やかに見下ろしていた。
断頭台を前にしてむしろ堂々と、ひときわ高い声で命を下すメテオ姫。
「なにをグズグズしてるのったらしてるの!?首切りの作法もご存知ないとはよっ
ぽどですことね!」
絶対絶命の窮地にありながら堂々とした態度を崩さない姫君に、広場は水を打った
ように静まり返った。
不敵な笑みを浮かべるメテオ姫。
突然、彼女の傍から無骨な手が伸びた。
「!?...きゃあああああっ!」
びりびりと音を立てて高価なドレスが引き裂かれ、メテオ姫の絹のようになめらか
な白い肌が白日の元に曝け出され、群集は大きくどよめいた。
羞恥に屈もうとするメテオ姫の身体が、後ろから強引に反らされる。
布切れと化したドレスの裂け目から僅かなふくらみと肌の色よりもわずかに濃い先端
が覗き、メテオ姫の顔にぱっと朱が注した。
「何をする下郎!わたくしを辱めることは許さないったら...あうっ!痛いッ!!」
男の指が彼女の乳首を乱暴につまんだ。少女の未成熟な胸は刺激に過敏である。
メテオ姫は見慣れない男に激怒のまなざしを向けるが、その後方にかねて懐柔していた
人民議員が吊るされている姿を認め、思わず彼女は息を呑んだ。
これは自分の筋書きと違う。
無能の前任者を更迭し処刑した若い人民議員は宣言した。
「姫様よ、じゃあ俺達の作法を教えてやるよ。貴族どもの娘を裁くいつものやり方でな」
印刷工あがりのインキの染み付いた節くれだった指が、いまだ乳房とも呼べないふく
らみを乱暴に揉みしだき、メテオ姫は激痛と屈辱にあえいだ。
薄い唇の間からちろちろと舌を出しながら、瑞々しい肌の感触を存分に味わった議員
は、群集に向かって呼びかけた。
「同志たちよ!この腐敗した星の中枢で無様に肥え太った王族の!畏れ多くも次期王位
継承者さまのおみ足の間が!縦に裂けてるか横に裂けてるか知りたくはないか!?」
同意の叫びが潮騒のような轟きとなり、民衆広場を埋め尽くした。
数百の愚民どもが自分に何を求めているのか瞬時に悟ったメテオ姫の瞳に初めて絶望
の色が浮かんだ。
プレス装置で指の欠落した男の汚い手が、繊細なレースを施した純白の下着にかか
った瞬間、メテオ姫は長い悲鳴を上げた。
(続く)